-心の彩りを見つけよう-
はじめに – 心の色をそっと見つめてみませんか?
「言葉でうまく気持ちを伝えられない」
「悲しくて、どうしようもない」
「なんだか心がモヤモヤする」
そんな風に感じて、つらいなと思うことはありませんか?
カウンセリングでは、お話をするだけでなく、アートセラピー(芸術療法)という方法で、
絵を描いたり、ものを作ったりする体験を通して、心のケアを行うこともあります。
今回は、その中でも「カラーセラピー(色彩療法)」と「ぬり絵」についてお話します。
絵を描くのはちょっと苦手…という方も、塗り絵なら気軽に始められます。
色を塗ることを通して、心を癒し、自分自身を深く理解するための優しい方法なので、
ぜひ試してみてください。

カラーセラピーってどんなもの? – 色が教えてくれる心のメッセージ
カラーセラピーとは?
色は、私たちの気分や感情、行動に、不思議な影響を与えると考えられています。
特定の色の光の波長が脳に働きかけたり、育ってきた文化やその時の心の状態、
個人的な経験などによって、色に対するイメージはそれぞれ違ったり、変わったりするからです。
たとえば、多くの方が色に対して共通のイメージを持っていますよね。
赤い色からは情熱やエネルギー、青い色からは冷静さや落ち着きが感じられる、といったように。
カラーセラピーでは、そういった一般的な色の意味合いだけでなく、
「その色が、あなたにとってどんな意味を持つのか」ということが、何よりも大切にされます。
カラーセラピーの活用
では、カウンセリングでは、どのようにカラーセラピーを取り入れるのでしょうか?
具体的に見ていきましょう。
- 気になる色をいくつか選んでいただいたり、いくつかの色を見て、どんなことを感じたかをお話していただいたりします。
- リラックスできると感じる色や、気分が明るくなるような色、心地よいと思う色を使っていただきます。
塗り絵がもたらす心の変化 – 描くことで見えてくる自分
「大人の塗り絵」という言葉を耳にするようになってから、ずいぶん時間が経ちました。
塗り絵には、私たちの心に様々な良い影響があると考えられています。
塗り絵の心理的な効果
- リラクゼーションとストレス軽減
- 色を選んで丁寧に塗るという作業に集中することで、心が落ち着き、日々の心配事から解放される効果があります。
- まるで瞑想(マインドフルネス)をしているような状態になることもあります。
- 感情の表現と解放
- 言葉では表現しにくい気持ちを、選んだ色や色の塗り方(力を込めて塗る、優しく塗る、違う色を組み合わせるなど)を通して表現することで、心の奥に溜まった感情を 外に出すことができます。明るい色を選ぶか、暗い色を選ぶか、枠からはみ出すように塗るか、丁寧に塗るかなど、その時の心の状態が自然と表れることがあります。
- 自分らしさの追求と観察
- 自分が無意識に選ぶ色や、塗っている途中でふと気づくこと――「この色を塗るとホッとするな」「ここはなぜか塗りたくないな」など――を通して、今まで気づかなかった自分の内面や感情について、新たな発見があることがあります。
- 集中力と注意力の向上
- 塗り絵に取り組むことで、普段は色々なことに気を取られがちな心が、目の前の作業に集中し、落ち着きを取り戻す助けになります。
- 達成感と自己肯定感
- 一枚の絵を完成させるという小さな成功体験を積み重ねることで、「できた!」という達成感を感じ、自分自身を肯定する気持ち(自己肯定感)を高めることにつながります。
- 安全な自己表現
- 絵を描くことに抵抗がある方でも、塗り絵は「すでに枠がある」ため、自由に描くよりも心理的な負担が少なく、安心して自分を表現することができます。
心理カウンセリングにおける塗り絵の目的
カウンセリングで塗り絵をするのは、「ただ絵をきれいに塗る」ことが目的ではありません。
色を選んだり、手を動かしたり、完成した絵を見たりする体験を通して、
「今の自分の感情や考えに気づくきっかけ」を作ることを大切にしています。
言葉にするのが難しい感情も、選ぶ色や塗り方に表れることがあります。
そして、セッションの最初に行うことで、リラックスしていただくための導入としても用います。
塗り絵を通して表現された感情についてお話を伺ったり、感想を共有したりすることで、
今抱えている気持ちを一緒に整理していく手がかりを見つけます。
これは、あなたの心を診断するためのものではなく、
あくまであなた自身をより深く理解するための材料として活用します。
また、カウンセリングのテーマに合わせて、例えば「怒りの感情を色で表現してみましょう」
「未来への希望を色で塗ってみましょう」といったように、塗り絵の内容を変えることもあります。
セッションの最後には、塗り絵を通して、その時間に感じたことや気づいたことを振り返り、
感想をお聞かせいただきます。
カウンセリングでの塗り絵の取り入れ方
どんな色を使うか、どのように塗っていくかは、あなたの自由です!
完成した塗り絵について、あなたが感じたことや気づいたことをお話いただくことで、
さらにご自身の理解を深めていきます。
また、宿題として、ご自宅で塗り絵に取り組んでいただき、
次回のセッションでその内容について話し合うこともあります。

カラーセラピー×塗り絵 – 相乗効果でさらに深く
カラーセラピーと塗り絵を組み合わせることで、どのような良い効果が期待できるのでしょうか?
色が持つ意味と、塗り絵という表現方法が合わさることで、
より様々な角度から自分自身を知ることができます。
色を選ぶ瞬間の直感や、塗っている時の気持ちの変化など、
普段はあまり意識しない心の動きに気づきやすくなります。
リラックスした状態で、より深く今の自分の心と向き合うことができる可能性があります。
カウンセリングのプロセス – 安心して体験していただくために
まずは、リラックスできる穏やかな雰囲気の中で、
カラーセラピーと塗り絵について簡単なご説明をさせていただきます。
次に、たくさんの絵柄の中から、あなたが気になるものを選びます。
色鉛筆やクレヨン、水性ペンなど、様々な画材の中から、好きなものを選び、
直感で気になる色を選んでください。
選んだ色について、
どんな印象を持ちますか?
どんな気持ちがしますか?
自由に言葉にしてみてください。
塗り進めていく中で感じたことや、完成した作品から思い浮かんだことなどを共有しながら、
あなた自身の理解を深めていきます。
※無理に話す必要はありません。沈黙も、あなたにとって大切な時間です。どうぞ、ご安心ください。
よくある質問
Q. 絵心がないのですが大丈夫ですか? A. 大丈夫です。塗り絵は、絵の上手い下手を競うものではなく、あなたの心を表現するための手段です。
Q. 選んだ色に良い悪いがあるのですか? A. 色に良い悪いという意味はありません。あなたが選んだ色は、その時のあなたの心の状態を表しています。
Q. カラーセラピーや塗り絵だけで悩みが解決するのですか? A. これらは、あなた自身の理解を深めたり、感情を整理したりするためのサポートとなるものです。必要に応じて、他のカウンセリングの手法と組み合わせて行うこともあります。
おわりに – 心の彩りを見つけに、一歩踏み出してみませんか?
カラーセラピーと塗り絵は、自分をもっと深く知り、今の感情と優しく向き合い、
理解を深めるきっかけとなる、心を癒すための穏やかなツールです。
もし少しでも興味を持たれたら、ぜひ一度体験してみてください。
あなたの心に、きっと新しい彩りが見つかるはずです。
また、一人でも始めることができるので気軽に取り組んでみてください。
楽しいなら大丈夫ですが、もしつらくなったら無理せず途中でも中断してください。
曼荼羅ぬり絵のサンプルをこちらから無料でダウンロードできます⇩
日付と感想も書き込めるのでぜひ試してみてくださいね。
ではまた😊
ハッピー相談室Az 大和